美術科<2年制>
陶芸コース / Ceramic Art
卒業生インタビュー
日本伝統工芸展総裁賞の受賞は、先生との出会いがあってこそ
松川 和弘
陶芸コース
- 昨年、日本伝統工芸展で総裁賞を受賞されましたね。
- 青白磁菱角鉢「緋」で総裁賞をいただきました。2回目の応募で最高の賞をとれたのは自分でも驚きです。 緋色の模様は、火や水・風など自然の流れや動きを模様として表現したものです。創るときの気持ちや偶然性を表現したいと、あめ細工をたらす感覚で釉薬をたらしてみました。器という『静』のカタチに、生きている『動』の感覚を閉じ込めたいと思ってつくりました。
- 学生時代はどうでしたか?
- 高校はとなりにある橿原学院高校の美術科でした。高校で絵画や陶芸などをやってみた中で、土をさわるのが一番好きで自分に向いていると感じました。オープンキャンパス時に奈良芸の先生に出会い、自由なスタイルで作品を創れる大学だと感じ入学を決めました。入学後は、オブジェで創りたいモノを思い切りやらせてもらいました。またどれだけ大きなモノが創れるかに挑戦したりもしました。楽しかったですね。 専攻科に進学すると陶芸に対する技術や考え方などもまとまってきて、自分の着地点が見えてきました。
- 陶芸家への道、先生からのアドバイス
- 家への道、先生からのアドバイス 卒業後、陶芸家になりたいと先生に相談したところ、京都の訓練専門校を紹介され1年間ロクロ成形を学びました。そして京都の陶芸家の先生に弟子入りしました。その頃から陶器ではなく、磁器を制作するようになってきました。陶芸家がどういう仕事をして生活をするのか、プロの仕事の場に触れてだんだん作家のイメージが見えてきて、5年間修行しました。
- 将来は
- 2006年、大阪府河内長野市の実家に窯を開きやっと独立しました。今は青白磁を中心 に年4~5回個展やグループ展をして作品を発表しています。まだまだ完成されている わけでもなく、これからも器の美を追求し、オリジナルの色やカタチで伝統の中に新し い表現をつくっていきたいと思っています。陶芸家として頑張ります。(大阪府出身)