美術科<2年制>

洋画コース / Oil Painting

卒業生インタビュー

生徒たちに、絵を描く楽しさを伝えたい

乾 隆士

洋画コース

現在の仕事は?
奈良県の公立中学校で美術科講師として教壇に立っています。今年で4年目です。実は奈良芸で教諭免許を取得したものの、本気で教師になるつもりはありませんでした。それがある時、恩師の高橋教授から美術講師就任の電話をいただいたのです。絵を描くことが大好きだからやってみようと引き受けました。1年目は教える技術も未熟でとまどうばかり、まずは生徒たちとの信頼関係を構築しようと、さぐりさぐりでした。
仕事のやりがい
生徒たちが「美術が楽しい」と言ってくれるのが目標です。そのためには魅力ある授業をしないといけません。今の生徒たちはマンガが描けても、絵を描くことに慣れていない子が多いんです。だから描く回数を多く与え、慣れさせようと考えました。でも美術の授業は週に一回です。そこで1年生から授業の最初7分間を使ってクロッキーをさせるようにしました。モノを見る力をつければ、描く力もつく。事実3年生はずいぶん描けるようになりました。「いつのまにか絵がうまく描けるようになった」そんな生徒の成長を見届けられるのは、教師としてのやりがいです。奈良芸の基礎を重視する教育は、今の仕事に役立っています。僕が絵を描くことをどんどん好きになっていったように、生徒たちも絵に興味を持ってくれたら嬉しいですね。
学生時代
奈良芸では専攻科も含め4年間過ごしました。印象に残っているのは、スペイン研修旅行です。ゴヤ、ベラスケス、グレコなど巨匠の作品が身近にある環境がうらやましかったですね。それに皆で自炊生活したプリエゴでのスケッチ研修も楽しい思い出です。
少人数の大学だったから、アットホームな雰囲気で先生やクラスメイト、先輩・後輩が皆仲良しでした。洋画という共通の話題で、休み時間にとりとめの無い話をするのも楽しかったです。でも何よりも絵の基礎をしっかり教えてくれた大切な場所でした。
将来
学校が休みの時は、絵を描いています。生徒たちを成長させるには、自分自身も向上しないといけません。だから公募展に出品し自分の力を試す努力を続けています。教員としてはまだまだ未熟ですが、頑張って指導力を磨き美術が好きな生徒を一人でも増やしたいです。

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