広報室ブログ

もっと奈良芸!

2024.01.24

明日香学 早川和子先生

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後期にある『明日香学』の授業は、

毎回リレー形式で行われる奈良芸のおすすめ授業の一つです。

今回は、考古復元画家・イラストレーターの早川和子先生にお越しいただきました。

 

人物の服装や肌の色、髪型、建物や背景そして日用品など細部まで描かれているイラスト。

よく見るとカエルを捕まえて遊んでいる子ども、トンボやツバメも飛んでいます。

時代背景や考古学の専門的な研究に沿ったイラストが次々と映し出され説明を聞きます。

早川先生のイラストの構想や下書きが描かれたスケッチブックも学生に回覧していただきました。

早川先生は、美大卒業後、アニメスタジオで働いていました。

その時に、1分間スケッチをしたことや、通勤電車で見た人物をよく観察したそうです。

その経験は、その後のイラストレーターの仕事で大いに役立っているそうです。

 

早川先生のイラストは一つ一つに思いがあります。

古墳の一部が分かりづらく考古学の研究者に聞くと、その場で粘土で古墳の模型をつくり説明してもらったエピソードも話してくださいました。

そういう人の情熱を受け取ってイラストの仕事に向き合っていると。

 

縄文時代や弥生時代の建物や土器の違い、人物の多さや身近なものの素材なども表現します。時には、描いたイラストについて手紙が送られてくることも‥。

一枚の絵を描くためのエネルギーが感じられます。

 

早川先生は、

「イラストの仕事は絵が上手だけではできない、人との繋がりが仕事に結び付いている。」と。

デスクに向かっている時は一人ですが沢山の思いが繋がっている一枚のイラスト。

見ているだけでワクワクする先生のイラストは言葉以上の知識を教えてくれます。

 

お忙しい中、貴重なお話をしていただき、本当にありがとうございました。

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