美術科<2年制>

染織コース / Dyeing & Weaving

在学生インタビュー

鮮やかな色彩とデザインの面白さが魅力

淺野 泰大

染織コース

卒展で染織に出会った
小さな頃から絵を描くことは好きでした。美術科のある高校に進み、日本画や洋画を描いていました。中でも具象絵画が好きだったんで、奈良芸の洋画コースを受験しようと思い卒展に来たんです。洋画から順番に作品を見たのですが、染織の作品を見たとき、鮮烈な印象を受けました。「どうしてこんな作品がつくれるのだろう」と不思議に思ったんです。絵画だったら描き方がわかるのですが、染織の作品はやったことがないのでわかりません。色彩の鮮やかさ、デザインの面白さ、染織の作品に惹かれました。そして、このような作品を自分もつくってみたいと染織コースに入学することを決めました。
自然をよく観察し、感性を高める
最初は不安だらけでした。入学後”染め”と”織り”をやりましたが、『ろうけつ染め』は興味がわきましたね。ただ”織り”は自分自身、手先が器用でもないので苦労しました。でも織っているうちにカタチになっていくことは面白かったです。初体験の”染め”は、「わぁーっ」って感じで驚くことばかりでした(笑)。
今は”染め”を中心に制作していますが、布を染める作業までが大変です。モチーフをデザインしていく過程に苦労しました。高校時代、具象表現で絵を描いていたので、対象物をリアルに描くくせがあって、感覚的にデザインすることに慣れていなかったんです。
日々の生活の中で『対象物を見てどう感じとったのか』常にイメージを湧かすよう心がけています。感じたアイデアをいっぱい引き出しに入れておきたいと思っています。
京展入選
専攻科に進学して、この1年は『いきもの』をテーマに作品をつくっています。京展で入選した作品のテーマは”トラ”です。トラのスケッチを元にデザインしたのですが、騙し絵の要素を加え、野生をイメージしたトラの動きを表現しました。染める際も、黄色は流れやすく濃い目に色を出さなければならないなど色の扱いにも気をつけました。今は熱帯魚の”ベタ”をモチーフに制作しています。やるにつれて新しく気づくことがいっぱいあります。「こんな技法もあるのか。こんなこともできるのか」と発見できることが楽しみです。染織の奥深さを感じながら進化を続けたいと思っています。作品数を重ねながら技術も上げ方向性を見つけていきたいです。(大阪府出身)

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